プラネットOFゴリラ(6)

 

男と女を生物学的に分けて考えるシステムはその頃埋没しています。ゴリラ自身のエピソードが効力を発揮し、事実上女性の性だけで行くはずのプリンスが、はからずも道を開いたとも言えます。売買が成立したのです。学説を唱えてそれを買う者たちが増えていたことで約定を見たのです。男でも女のような生き方を選択出来る。女でも必ず男勝りはいて、どっちも有している人間の本来をプリンスは学説として立ち上げ、皆が両手をあげて賛成はしなかったものの、時が経過するに従い、プリンス支持が妥当であるとの形勢に世相を変えていったことは自明であったのです。様々な男たちがいました。虚勢を張りたい男たちがプリンスを叩こうと手配しましたが、誰の賛同も得られず、プリンス打倒の気勢は奇声に終わるのです。プリンスは本来プリンセスで姫という文字がそれを標榜していましたがあえて、プリンスと呼ばせるよう統一したのです。男にすべてを任せるやり方は世界中で崩壊し、どうすれば平和が来るかをみんなで真剣に討議がなされ、やがて真摯な男たちも各国に出現を始めていたことは、平和が徐々に浸透してきた証明だと言えるでしょう。