貞彦編763

 女性にとっての幸せの第一の関門は結婚で、そこで自分に合う人に巡り会えれば幸せになれる。そこを思う方も多い。しかし合わないからといって諦めるのではなく、ずっと先のことまで、見通して、自分の忍耐、相手の忍耐を比較しながら照らし合わせていくことで、物事も見え易くなってきますよね。フィーリングだけで結婚が上手く行くとはいえず、やはり、ふたりにのしかかってくる難関を一緒に解決していくことが一番大事と、私は捉えます。そうやって、自殺まで考えて、その日はクラブを休み、次の日、店で、オーナーに紹介されたのが亡くなった旦那でした。私は真面目な感じの亡夫に正直面食らっていました。真面目だけど、ジルバがとっても上手いのです。私はドン臭いホステスで、ジルバも上手く踊れない。みんなからいつも笑われていました。正直で仕事一筋で来た男性、真面目で、嘘がつけない性格を、亡夫に見た思いがしました。ふたりとも、人生を転向するチャンスが来ていたのです。前の日に自殺を考えていたのに、次の日にはちゃんと神様は良い人物を用意出来る。この太っ腹。まったく、疑問符がなかったわけではない。42歳まで独身ってことは何かあるんじゃない?って。自分の唐突な思いに、神は待ったを掛けてきたのです。チャンスならチャンスの色合いをしているはず・・・神様にそのときも問いかけていたのです。