恐怖は連夜襲ってくる。しかし二人の間にはかすがいが・・・。

 父は家に帰って来るのが怖くて怖くて仕方なかったと思う。いつ、爆撃が起こるか分からない。しかし相手の心を逆撫でさえしなければ争いにはならない!!そう腹を括って毎晩アパートのドアを開けたと思うんです。母はまだその頃、教員として経験も浅い。実務も一杯家でこなして家事も子育ても抜かりなくしていた。相手を見下す余裕はなく奔走....。その頃の教員は家に帰って答案の採点したりと今よりかなりハード。母なりにそこでいろんな子供たちを見て自分なりの構想を立てたと思う。頭のいい利発な子供はやはり家庭教育がいい子供。しかも成績がいいほど、躾も行き届く。世のマニュアルを小学校低学年ですでにわきまえてそつがない。母は少女時代教育受けた派ですから得体の知れない貧乏な子供達には距離を置いたのでは?と思いがちですが違うのです。確かに上流に対する憧れはあったと推測します。しかし底辺で暮らす子供達の、ある種お茶めでバンカラな要素も世の中を明るく照らすことを知っていた。出来る子たちだけが世の中を背負うのなら、それこそ、大変な世の中になる・・・は、どこかで感じ取っていたのでは?と。なぜなら頭のいい子のお行儀の良さです。それを素晴らしいと認識した上で、型に収まってしまわないか?の危険性も熟知予見していた節はある。みんなが個々の力を発揮できる社会が到来すれば?面白くウマ味溢れる日本になれる。社会現象はまもなく起こるでしょう。