プラネットOFゴリラ(20)

 どんなに困難が押し寄せて来ても倒れるわけには行かない。プリンスが強く己を意識し始めたのは西暦2020年の3月。それまではパートナーを軸にして生きて来たのですが、いきなり、転換を余儀なくする。パートナーはプリンスの成就を見ないままで亡くなり、その無念さは、壮絶だった。死ぬまでプリンスの人権に対する拘りを持っていた。むしろ、プリンスよりも、激しい無念を心に持ったまま、あの世に逝ってしまう…その様子を目の当たりにして、深く傷ついたプリンス…地獄の底まで叩きつけられ、しばらくは、何も手につかない状況下にありました。しかし、やがて、プリンスを理解出来る有志たちが続々と、現れて来ます。手応えをもろに感じながらも、時間を温めて来たのです。まず、国に蔓延(はびこ)るいじめを撤廃することが頭にあったのです。シカトを放置するような軟(やわ

)なプリンスではなかった。人間として最も卑劣ながん無視をプリンスは許さなかったのです。