プラネットOFゴリラ(9)

 リーダー適齢期というものが恐らく全員にあり、プリンスは65歳を超えていぶし銀の魅力を出し始めた例。誰もが白髪の婆として上から目線でプリンスを見下して来たのは至極当然のこと…しかし、思っていることを本音で言う能力にかけては世界一、誰もが一目を置かざるを得ないような環境を作り上げたのも、策士の1面に磨きが掛かって来たからでしょう。策のない人間は細切れの肉のように軽く扱われ、焼きそばの具として使われるしかない世の中にあって、プリンスはビフテキ案を常に用意し皆の皿を盛りうる。世界中の人々がプリンスに注目を開始していることを逆手に取り、彼は平々凡々を貫く。この日常の真面目さは群を抜く姿勢で市井の人々がやがて、国の真のリーダーとして、熱いエールを送るのも自然な成り行きだったのです。