大きなトリックを落としてしまうことがないように・・・

 サスペンス劇場は幾ら、テレビの画面だけとはいえ、時々現実の社会でもリアル化する。この巧妙なトリックに気が付かず日常をなんとなく過ごせばリアル危機は迫ってくる。確かにサスペンスは虚構ではあるものの現実化が全くないか?というと様々な様相を一ヶ所に呈している。だから読者や視聴者が尽きない。魅了させることが出来る。私は十五歳の時、入学した高校のグラウンドで校長がこう言うのを聞き、黙りこくってしまいます。全入学生を対象に学校長が言うのですから皆が襟を正して聞き入る。腐ったリンゴをそのままにしておくと他のリンゴまで腐ってしまうって。ちょうどおとつい我が家ではみかんがパッケージの中で二個腐ってしまい大丈夫だった他のみかんを取り出して緑色のカビを拭き取り器に移す。作業をしながら校長の暴言の部位に気が付く。私達は生徒・・・。果物ではないという現実。なぜ、言葉の綾に乗っかってしまったのか??って自分の頭を悔やむ。果物ではないのに、なぜ、校長の言葉にそうなのか?そうかも?って聞き入ってしまったのか?自分自身の取り方に正しく落ち度があった。こうして時間を経過して改めて分かることも多い。人間を果物と同一に捉えた視点こそミステークでしたね。