プラネットOFゴリラ(67)

 過去を起点として、今の自分は来てはいない。プリンスは強調して語気を荒げます。私の周囲で、私を支えた者は、全員すでに亡くなっている。それをいかに受け止めればいいのか…父、母、伯母と、プリンスはすべての恩人だけでなく、夫も、失っていたことで、天涯孤独癖に陥る状態。誰にも苦悩を話さずに来たのも、みずから現実を直視する為に必須でした。もう、時間の水を汲み出すような、愚かなることには及ばないだろう。それをしないといけない時期は過ぎた。船は大型化を果たして、プリンスは安全な航行を約束されていた。そして、全部を見せるそれまでの手法を徐々にシークレット主義へと転換を果たして行くのです。