貞彦編645

 自分でも、全く気がつかなかった。ホテルは昼過ぎの3時に入り、翌朝の11時に出る。この観念でいたから、こんな利用の仕方があるなんて…しかも、何年ぶりかなあ。思案橋に車で乗り入れるなんて…ここであたしも、若い頃、凌ぎを削り顧客獲得競争に明け暮れていたなんて…あの頃を思い出して我ながら恐れ入る。あつかましい女子だった。食い逃げのようなf:id:hn0709:20220404213303j:plain毎晩だったけどみんなに愛されていた。貧乏を表に出してそれを恥ずかしいとも思わず赤面もない。若気のイタリアンだったのだ。f:id:hn0709:20220404232014j:plain