貞彦編307

 偶然にも、フレイザー家の秘密の中で登場する、ヒュー・グラント演じる小児科医師が自己愛パーソナリティ障害で、もしかしたらキャロルもかも?って一瞬にして思うけど、違う点もすぐ見つかる。小さいとき、妹を、事故に遭わせてしまうけど、その責任をずっと背負ってこの医師は生きている。しかも、殺人を犯しても、あの時の自分は自分じゃないとか、訳が分からんこと言う。実は色々な場面で自分を抑制出来なかったりすれば、他の人格に逃げ込むっていう症状があるかも。私なりに薬に頼らず治る方法として挙げる。映画ジョーカーで息子アーサーの、お母さんに対する、あの優しい仕草がもっとも大事。言い聞かせていましたよね。髪も洗ってあげてた・・・。でもあのお母さんも最期、決定的な嘘をつく・・・まるでアーサーは市長の子供だったって誤解を招く発言。本気にしたアーサーはトーマスに会いにいき、トイレでお父さん!!パパ!!って呼び掛ける。しかしトーマスはここぞとばかりビンタで張っ倒す。お母さんの依存や哀しみは分かるけど、息子を巻き込んだ罪は重たい。そして嘘を言っているか?それとも本当なのか?境界が自分ではもはや見えなくなっているとこまで進んでしまい、あの殺人へと発展してしまう・・・トッド・フィリップス監督凄いと思う。ちゃんとあの映画で、会話療法がどんなに大事か伝えている。あの市長は、お母さんのかつての雇い主であって、それ以上ではなかったんだよ?って丁寧に何度も言い聞かせ、分からせるしかないっていう描写だった。