貞彦編228

 題名はとっても大事でこの映画も最初はまったくブサイクな命名だったので、打診される。この名前はどうですか?って。ローマンホリデイ。後にローマの休日として日本のみんなのみならず世界中を魅了した。この傑作も、実は、偽名で出さざるをえなかった。アカガリだ。まだ、日本も戦後の混乱期にあって、ようやく落ち着く様相を見せ始めた頃。収監され刑務所の中で監督は過ごす。共産党の生き方をしていた人物。自分の名前は使えなかったという点に驚かされるし、アメリカのこれは真実なんだなって。よく鑑みていくとこの監督は芸術家でありながら収監されてそこでよくぞ耐えたな・・・って。涙は出てくる。アメリカのことを誤解していた。あたしは最初から自由の国だと勘違い。それなのにこんな深いジレンマ存在していたなんて・・・妻役はダイアン・レインだ。素晴らしかった。今年見た第二位にあたしは挙げる。これからも、もっとアメリカを知りたい。そして監督の勇気に学ぶ。仲の良かった知り合いはどんどん相手に飲み込まれていくけどそこで堪える・・・そして時間を重ねて善処を待つ。ようやく牢屋の中から出てきたとき、妻は待っていてくれた。この作家は風呂の湯船の中に板を置きそこにタイプライターを持って来て執筆。あたしもいつかはこのスタイルで執筆出来たらな?って強く思う。題名はハリウッドに最も嫌われた男だ。