貞彦編〔159〕

 秘密主義の人だった。あまり自分のことを話さない。滅多に人とはうち解けない。そういう母でも娘時代をまともに生きてこれたのは周囲の力だったんだな・・・は想像つく。母親も厳しく姉や妹もそんじょそこらにはいない位気がつく人たち。特に佐世保にお嫁にいった姉が口が達者だった。一寸も黙ってない。常に話している。そのくらい闊達な感性だった。母は黙っていても物事がスムーズにいくそういうシナリオの中にあって別に母を責められないな!!ってそこは思う。まんなかに生きる人間というのはどの家庭でも似ている色素だ。なにかことがあってもじぶんでは決められないのだ。姉が決める。そして何か成し遂げないといけないレベルの惨事が来ても妹が中心になって奮闘する。すると母には?何が残されていただろう。言うなれば母は従うことの楽チンを知っていた可能性は強い。自分は逆に言いたい時も抑えてナンボだったのでは?ちょっと可哀そうになるが、それがいい方に作用したのだろう。何があっても母キミの意向は第一だった。母親がお茶を嗜んでおきなさい!!って奨め、いずい先生のところまで毎週通っていた。そこであたしの父の妹と出会う。人生は本当に分からない。どこでどう繋がっているのか?面白い!!といっても過言ではない。