貞彦編〔151〕

 頭が良くないと出世は出来ないしそれはズルくないといけない。なんでかっていうと、あたしも家まで一キロも抱えてベビーシートを持って帰るなんていう羽目に、最初は陥るはずではなかったんだ。ベビーシートはかなり重い。フランス製だった。西松屋で大特価で購入したものの外国製でむちゃ重たかった。こ、こんな重たいものを一キロも・・・って自分にすかさず名案が浮かぶ。ガソスタから家までの道中にダイレックスがあって、そこまで車で来て、あとの四百メートルだけ歩こうってそう思ってた。もちろん家族には歩いてガソスタから持って来たんだよ?って報告する積りでいた。しかし敵は頭がキレる。先に車で家に帰って来て!!それから家を徒歩で出てくれない?って。最終場面でそう言われて自分の案が死んだことを知る。なんでこんなことになってしまう・・・ウウうううってなる。しかし頭がいいんだ!!家族はやっぱりあたしよりも数倍頭がキレる。苦労をあたしにさせようとする。もっともっと辛い思いしろよ!?って。毎日毎日ぐーすか寝てるからです。人生は相手よりも頭がズルくないと出世しない。このことは頭の片隅に入れておきましょう。ズルイな・・・って相手が思えば君が自動的に勝利する。相手に対して、ちょっと悪いことしたな・・・なんて思うから持って行かれるのです。