貞彦編〔74〕

 世の中を見下したようにその子が映るのなら危険信号です。しかしチャンスを掴んだ子供、いや、子供でなくとも、顔には一瞬の明るさが見受けられる。嬉しいというよりセラピストが質問者の本当の悩みを理解した瞬間に似てる、誰の背中にもチャンスは飛来する。そしてそのチャンスが永遠にとまっているわけでない。どうして自分だけ、くすぶり続けているんだ??って。父は恐らく自分の子育てが間違っていたのでは?でくよくよと悩み、文句たらたらで生活していたのでは?と思うのです。そういう圧迫感が分かっていたのであたしは速くに家を出た・・・というシナリオですよね。自分があの環境で大成出来るとはとても思えなかった。もっと社会的な経験を一杯享受しながら物書きの仕事に生かせないだろうか?!音楽シーンを満喫出来たら?♪って。しかし現実は重たいのです。おもしのようなその現実を跳ね返すような余力もチャンスも起きない。あたしはチャンスがどこか土の中に眠っているのでは?に当たりを付ける。探そうとしないまま、そのチャンスが放置されていることはありうるって。もったいないなって。一回目の結婚ではあたしは生活苦に見舞われます。両親の脛を齧らなければ生きていけないくらい・・・これはしかし後に吉と出る。あたしは自分の力でこのうっ屈を撥ね退けていくべき!!って。母からの送金はいつか、途絶え、あたしなりにどうすれば生活力を身につけられるか?26歳からチャレンジャーと化していくのです。